この敷地は、夏、日本で「もっとも暑い日」を記録する群馬県伊勢崎市にあります。建主は、「エアコンの風が苦手であることからエアコンを取り付けなくても快適に過ごせること」、「南側にはアパートの入口があるため、その視線を遮りながら開放的であること」、そして「庭で飼う犬がいるので庭に出やすい環境をつくること」を望まれました。
そこで、夏でも涼しく過ごせる日本の伝統的な家屋を元に、現代の技術やデザインを加え、建主の生活に合う家を考えることにしました。そのため、風の取り入れ方や抜け方、地熱の利用、季節により変化する太陽光のコントロール、空気の温度差を利用した空間構成などを検討し、更に天井の傾斜と床の段差により視線をコントロールし、壁の高さ調整により視線の抜けをつくるなど、周辺環境への視線を意識することで現在のカタチとなりました。
三度の夏を越しましたが未だにエアコンはなく、季節を感じながら心地良く過ごしてくれているようです。