ご家族5人のための住宅。敷地は長い敷延を持つ旗竿で農地の多い周辺環境に露わになっており、北側には棚田ような田園風景が広がっていた。500㎡という広さを考慮し平屋、水辺や森の中の美術館等、抽象的な要望を設計の在処に、細かな要望をプラスアルファした。
抽象的な主題を外観だけでなく水盤や風景を内外部通じて感じるよう表現していくこととした。敷地いっぱい東西方向に伸びたボリュームが玄関から景色を遮り、扉を開けた瞬間に広がる光景を目の当たりにする事で、非日常的な視界を作り出す。
中心に据えられたLDK空間から寝室や水回りが南北方向に飛び出すようなプランとし、どこからも遠景の手前にある近景を楽しめるよう細工した。南側に5mほど跳ね出した軒は駐車スペースや中庭をすっぽりと覆い、群馬県の厳しい夏場の気候をしのぎ、冬場はその一部を透明のポリカ屋根とすることで内部に光を届ける。
構造現しとした天井は外から内へと連続した梁と共に地面からの反射光を借りて内外部に温かみを添え、いつでもどこでも自然と寄り添うように在り続ける。こういったMOMENTが積み重なることで家族の日々も積み重なり、五感を通して豊かな暮らしを過ごしてもらればと願う。
用途規模:専用住宅 木造平屋建
敷地面積:500.00㎡
施工面積:160.44㎡
施工:石川工務店|石川昭人