鎌倉逗子ハイランド内にある西に森を背負った南西角地。家族3人の住まい。クライアントの希望は懐かしく暖かい家。懐かしさはエイジングの美しさにつながるというコンセプトで素材を究極に吟味した。
屋根は銅板の緑青の変化を愉しみ、外壁は土佐漆喰の経年変化を、内部には自然素材の塗料を使用し、木に染み込む色のうつろいを堪能することができる。また、天井を3mの高さに設定しているため、1・2階の断面構成が豊かになっている。大きな空間の暖かさは床暖房と薪ストーブでまかなう。
家具などもトータルでデザイン・コーディネイト。アンティーク家具でひっそりとした落ち着きのある意匠でまとめ、昭和の塵がかった時間軸を空間の中に納めている。12年目を迎え、メンテナンス工事を行ったが、緑青の美しさは何にも変えられない尊さを感じる。