中層マンションに囲まれた畑の残る区画整理された住宅地、その一角に位置する。擁壁によって道路面から1m~2mの高低差があるものの、東側南側西側の三方に接道があり、いい意味でも悪い意味でも見通しがよい。特に西側の畑の向こうの中層マンションに向けて視界が開けている。
ここにアウトドア好きの家族より、自然を感じる家にしたい、との要望を受けた。立地条件から、開放感を得ながらもプラバシーにも配慮した家にすべく、次の5つのデッキやテラスを設け、これらを外部とのバッファゾーンとすることを試みた。
1. 玄関アプローチ部に設けたテラス(下部は駐輪場)
2. LDK南側に隣接したメインのBBQテラス(ウッドデッキ)
3. LDK西側の庭に設けた縁側的なウッドデッキ
4. 各個室南側に隣接したバルコニー
5. 北側バスルームに面したバスコート兼洗濯物干場
1はアプローチ階段を昇り、玄関の内側と外側の接続の場として家族や来客、荷物の出し入れや溜まりのスペースとしてだけでなく、心理的な内外の境界としての効果にも期待した。
2、3は生け垣などの植栽で、適度に視線を遮りながらも緑に囲まれた庭を楽しむことができる。また、BBQテラスは午後からは軒の庇が延び、日陰をつくり、室内のダイニングやキッチンと連続しながら、日常的にBBQやアウトドアでの食事を楽しむことができる。
4、5については、2階にあり個室やバスルームに面するため、それぞれ腰壁、2.2mの目隠し壁によってプライバシーを守りながら光や風、開放感といった外部的な要素を室内に取り込む。バスコートは眺めるだけでは無く、風呂上がりの一杯も楽しみむことができる。
当面は育ち盛りの子ども達がのびのび過ごすことができるようにと考えながらも、決して子ども中心ではなく、永きに渡って大人が過ごすための家として計画した。
構造:木造地下1階地上2階建て
延床面積:156.97m²(47.4坪)
敷地面積:246.05m²(74.4坪)