北欧デザインの家|設計事務所による注文住宅実例10選 著者:クラスキ編集部
北欧デザインの家では、明るい光や木の質感、シンプルな家具などが穏やかに調和し、居心地のよい住空間として表現されます。大きな窓から取り込まれる光や、木を使った床や家具、淡い色合いの壁などが組み合わさることで、室内に柔らかな印象が生まれることがあります。家具を単体で配置するだけでなく、窓や壁、床との関係まで含めて空間全体を整えることで、暮らしの道具が建築の一部のように感じられる場合もあります。北欧デザインの家というテーマが実際の住宅でどのように建築として表現されているのか、設計事務所による注文住宅の実例を紹介します。
篠山の家 澤村昌彦建築設計事務所
目の前にある山を借景として取り込んだ、自然と調和した平屋住宅です。
friends *studioLOOP建築設計事務所
ご夫婦と母親が暮らす本住宅は、家族のつながりと一人ひとりの豊かな時間を両立させる住まいです。LDKと2階のロフトを一体化し、南庭に面した大開口や空を望む窓から光を導いて、開放感を生み出しています。玄関にはロードバイクのメンテナンススペースを設置。庭の桜とともに家が育ち、周辺の町並みに新たな風景を添えます。軒高を抑えた白い外観も、街との調和を静かに描いています。
西岡本の家 Abax Architects
神戸市の山手、高級住宅街に建つ住まいです。屋根は六甲山の稜線に呼応するように架けられ、周囲の風景に静かに溶け込む佇まいとしています。リビングは南の広い庭と中庭テラスに挟まれ、たっぷりと光が差し込む開放的な空間です。敷地内に散りばめられた植栽が時間とともに成長し、四季の移ろいとともに住まいの表情を豊かにしていきます。自然と都市が響き合う、穏やかな暮らしの器となっています。
築128年の古民家改修 充総合計画一級建築士事務所
明治30年築の古民家に併設された築128年の蔵を、快適な住まいへと再生したリノベーションです。損傷した梁や傾いた基礎を補強し、重く開閉が困難だった建具も再利用しながら修復しました。断熱・気密性能を高めることで、夏は涼しく冬は暖かい住環境を実現。キッチン天板や階段、カウンターには既存の床材を再活用し、建物の記憶を継承しています。壁や天井の仕上げの一部は住まい手自らがDIYで施工し、歴史と愛着を感じられる住まいとなりました。
道路側に庭と駐車場をまとめた回遊の家|hamal ポーラスターデザイン一級建築士事務所
駅に近い住宅地で、駐車スペースと庭を道路側にまとめ、敷地に対して建物を斜めに配置することで、周囲との距離にゆとりを生み出しました。木製ルーバーに囲まれたウッドデッキは、プライバシーを守りながら、植栽を通して街に緑の風景を添えます。室内は階段を中心に回遊できる構成とし、天窓から光を取り込む水回りや、鮮やかなアクセントカラーを採用。コンパクトな空間に、人と風が巡る伸びやかな暮らしを描きました。
廊下のない家|親から子へ、子から孫へ 株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所
生まれ育った実家へ、ご夫婦とお子様が戻り新たな暮らしを始めるためのリノベーション計画です。将来世代へ引き継げる住まいとすることを目的に、既存を活かしたハーフリノベーションとし、コストと性能のバランスを重視しています。廊下をなくすことで空間を再編し、キッチンとダイニングを取り込んだ広がりあるリビングを実現しました。Ⅱ型キッチンにより家族を見渡せる構成としています。断熱材やサッシも刷新し、省エネ性能と快適性を向上させています。窓の高さや配置を見直した、安全性と防犯性にも配慮した住まいです。
公園の傍の家 ユウ建築設計室
公園に面して建つ、建築家の自邸兼アトリエです。延床28坪というコンパクトな規模ながら、空間同士を柔軟につなげることで広がりのある住環境を実現しました。窓の配置や大きさを丁寧に計画し、光や風といった自然の力を最大限に活かすことで、一年を通じて快適に過ごせる住まいとしています。また、木や鉄、モルタル、和紙など多彩な素材を調和させ、豊かな質感を備えた空間を構築。暮らしと仕事、機能性と美しさが心地よく共存する住まいです。
多摩川の家 内田雄介設計室
閑静な住宅地に建つ二世帯住宅です。建物の中心に設けた中庭を核として、内と外が緩やかにつながる開放的な空間を計画しました。ダイニングキッチンやリビングは、中庭や吹抜けを介して心地よい距離感を保ちながら連続し、家族それぞれの気配を感じられる構成としています。周囲からの視線をやわらかく遮りながらも、窓辺には豊かな光と風を取り込み、日々の暮らしに穏やかな潤いをもたらす住まいです。
広がりを感じる設え-素材感の引き立つナチュラルモダンな邸宅|千葉・検見川の住まい タイラヤスヒロ建築設計事務所
間口5.8m、奥行21mの細長い敷地に計画された、60代ご夫婦のための「終の住処」です。敷地の奥行きを活かし、視線の抜けとリズムを意識した伸びやかな空間構成としています。素材には杉・桧・楢を用い、手触りや足触りまで心地よさに配慮しました。密集した住宅地においては、周囲との関係を丁寧に読み解き、南側をセットバックさせて採光と開放感を確保しています。さらに耐震等級3を満たす構造計画に加え、高断熱仕様と太陽光発電を備え、快適性と環境性能を両立した住まいです。
自然素材でつくる家|北欧デザインのある暮らし Sデザイン設計 一級建築士事務所
珪藻土や木製サッシなどの自然素材を用い、心地よく穏やかな住環境をつくりました。角敷地に合わせてリビングを45度振り、外部からの視線を調整しながら、光と風を自然に取り込みます。北欧ヴィンテージの家具や照明に馴染む、素朴でシンプルな空間も魅力です。木製窓や造作家具の温もりに、珪藻土の柔らかな質感を重ね、断熱性や調湿性にも配慮した、自然体で過ごせる住まいです。