バスコートのある家|設計事務所による注文住宅実例9選 著者:クラスキ編集部
一日の終わりに湯船につかる時間は、多くの人にとって心身を整える大切なひとときです。バスコートのある家では、その時間をより豊かにするために、浴室と外部空間との関係が丁寧に計画されています。中庭や坪庭のような空間を浴室に隣接させることで、外の光や緑、空の変化を感じながら過ごせる環境が生まれます。視線を遮りながら開放感を確保する工夫や、屋内と屋外の境界をやわらかくつなぐ設計によって、浴室は単なる水まわりではなく、住まいの中の特別な場所として位置づけられます。また、昼と夜、季節ごとの表情の違いも空間の魅力を深める要素です。バスコートのある住まいには、くつろぎの時間を建築によって豊かにするさまざまな表現が見られます。設計事務所による注文住宅の実例から、その空間の魅力を紹介します。
White House 株式会社 ファーイースト・デザイン・ラボ
郊外住宅地ならではの開放性とプライバシーの両立を目指した、4人家族のための住まいです。外部からの視線を抑えながら、光あふれる階段室を住まいの中心に据えることで、各階が緩やかにつながり、空を身近に感じられる明るい空間を実現しました。3階には家庭菜園も楽しめるルーフバルコニーを設置。1階には本格的な防音性能を備えたシアタールーム兼ゲストルームを設けています。縦横に広がる構成と窓の配置により、開放感と快適なプライベート空間を両立した住まいです。
景色へとひらくデッキのある家 AtelierMA
高台の敷地条件を活かし、内と外、そして遠景を緩やかにつなぐ住まいです。シンプルな箱型の外観の内側には、大きなウッドデッキと一体となった開放的なLDKが広がり、視線は遠くの景色へと伸びていきます。浴室やストリップ階段を巧みに配置することで、光や風の流れを住空間全体に取り込みました。外付けブラインドや水平窓が環境を繊細に調整し、日常に豊かな広がりと心地よい余白をもたらしています。
奥武蔵の家 望月建築アトリエ
埼玉県西部の市街地で、代々続く敷地に二世帯住宅への建替えの計画です。既存の庭は、大きな木々が茂り、街区の残された貴重な緑となっており、その庭の活用と世帯の距離感を配慮した計画です。藤棚を残すことを含め、玄関を一つとして他は完全分離する二世帯で、ビルトインガレージ二台分を設けています。西側の道路に玄関とガレージを配置し、ホールから各世帯に分かれます。各世帯は庭と繋がる屋根勾配を利用したリビングを中心に計画しています。外観は片流れの大屋根とし、軒や天井に西川材の無垢の桧板を用いています。
それぞれの時間を大切に犬猫と暮らすコートハウス 設計事務所アーキプレイス
家族それぞれの趣味や時間を尊重しながら、犬や猫と心地よく暮らすことをテーマにした4人家族の住まいです。機能性や効率性、無駄のない収納計画を重視し、日々の暮らしを快適に支える設えとしています。建物は中庭を囲むほぼ平屋のコートハウスとし、周辺環境の変化に左右されにくい安心感とバリアフリー性を実現。中庭はペットが安全に遊べる場となり、リビングのキャットウォークから猫テラスへと続く立体的な動線が、動物たちにも豊かな居場所を与えています。
yakh 「ha」hosaka hironobu architect associate
緻密な検討を重ねることで、静かな品格をまとった邸宅です。効果的に配置されたピクチャーウィンドウが空間同士を緩やかにつなぎ、内と外、遠景と近景の境界を曖昧にしながら、豊かな奥行きを生み出しています。住まいの中心には3層吹抜けを設け、光と影が時間とともに移ろう印象的な空間を構成。細部まで丁寧に整えられたディテールが空気感までもデザインし、光や風が心地よく巡る、清々しい住環境を実現しています。
はるひ野の家 株式会社 中村高淑建築設計事務所
中層マンションに囲まれた住宅地に建つ、アウトドア好きの家族のための住まいです。開放性の高い敷地条件を活かしながら、5つのデッキやテラスを外部との緩衝帯として配置。BBQテラスや縁側のようなウッドデッキ、バスコートなど、緑や光、風を身近に感じられる場所を随所に設けました。子どもがのびのび過ごせるだけでなく、長く大人も楽しめる、自然と暮らす住まいです。
ELL 〜美術館のように 白い空間が飾る平家〜 YIA イシウエヨシヒロ建築設計事務所
愛媛県西条市の豊かな自然環境に建つ、天井高3,950mmの平屋住宅です。当初は2階建てを希望していた施主に対し、吹抜けのような開放感を持つ平屋を提案。高い天井と南側からの採光、高窓による通風計画によって、伸びやかで心地よい住空間を実現しました。大屋根に包まれたアプローチの先には、中庭を望む玄関や自転車を飾るスペースを配置。濡れ縁が内外を緩やかにつなぎ、暮らしに豊かな広がりをもたらしています。高さが生み出すゆとりを丁寧に形にした住まいです。
彩都粟生北の家 ARCHIXXX眞野サトル建築デザイン室
新しく開発されたニュータウンの斜面地に建つ住まいです。高低差を生かし、2階の各居室やバスルームにテラスを設け、斜面地ならではの眺望を暮らしに取り込みました。半地下には防音仕様のホビールームを設け、音楽会やゴルフの練習、子どもの遊び場など、多彩な楽しみ方に対応。家にいながら休日を存分に愉しめる、豊かなアクティビティを備えた住まいです。
薪ストーブのある自然素材の平屋の住まい 一級建築士事務所 光設計
ご夫婦二人のために計画された、中庭を中心とする平屋の住まいです。住まいの中央に設けた中庭から光と風を取り込み、四季の移ろいを映すヤマボウシが日常に豊かな表情を添えます。リビングには薪ストーブを据え、ゆったりとした時間が流れる空間を実現しました。キッチンや洗面台、書斎デスクなどは造作家具で統一し、暮らしに寄り添う設えに。自然素材を活かした快適な室内環境と高い性能を備えた、長期優良住宅認定の住まいです。