多田建築設計事務所
終の棲家となる家|設計事務所による注文住宅実例10選|人生の後半を豊かに生きるための住まい
著者:クラスキ編集部
人生の後半を安心して、自分らしく暮らし続けるための住まいを丁寧に設計すること、それが「終の棲家」の家づくりの本質です。段差のないフラットな動線、車椅子や歩行補助器具に対応できる廊下・開口部の幅、手すりの設置を想定した壁下地の補強、浴室・トイレの安全な設え、将来の生活変化に対応できる可変性のある間取りなど、快適さと安全性を両立させる設計の視点が求められます。一方で、機能的な配慮だけでなく、長い年月を心地よく過ごせる素材の温かさや、光の豊かさ、好きなものに囲まれた美しい空間も大切にしたいものです。設計事務所はその両方を丁寧に調整しながら、人生の豊かな後半を支える住まいを提案します。
閑待居-私設美術館としての終の住処-
乗松得博設計事務所
北に美しい山並みを望む敷地に建つ、夫婦二人のための終の住処です。移築された昭和初期の古民家や枝垂れ桜、煤竹、大正期のステンドグラスなど、長い歳月を重ねてきた素材や風景を受け継ぎながら計画されました。瓦や石、土壁、漆喰、無垢材といった伝統的な素材を、現代の職人技術によって丁寧に再構築。歴史への敬意とこれからの快適な住環境を両立し、時を紡ぎながら穏やかに暮らすための住まいとなっています。
館山の家
多田建築設計事務所
千葉県館山市の国定公園内に建つ、海と自然を楽しむためのセカンドハウスです。防風林越しに水平線を望む恵まれた環境を活かし、海側に大きく開いた開口と、隣家側を抑えた端正な構成を採用しました。釣りを楽しむための広い土間や、深い軒の濡れ縁が内外を緩やかにつなぎます。建具によって空間の使い方を柔軟に変えられるほか、特徴的な屋根架構が伸びやかな室内に個性を与えています。無駄を削ぎ落としたミニマルな住まいは、海風とともに豊かな時間を育みます。
広がりを感じる設え-素材感の引き立つナチュラルモダンな邸宅|千葉・検見川の住まい
タイラヤスヒロ建築設計事務所
間口5.8m、奥行21mの細長い敷地に計画された、60代ご夫婦のための「終の住処」です。敷地の奥行きを活かし、視線の抜けとリズムを意識した伸びやかな空間構成としています。素材には杉・桧・楢を用い、手触りや足触りまで心地よさに配慮しました。密集した住宅地においては、周囲との関係を丁寧に読み解き、南側をセットバックさせて採光と開放感を確保しています。さらに耐震等級3を満たす構造計画に加え、高断熱仕様と太陽光発電を備え、快適性と環境性能を両立した住まいです。
斜め40do猫の家
株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所
猫と人がともに心地よく暮らすために計画された住まいです。敷地内で最も快適な場所に大きなテラスを設け、光や風を取り込みながら高いプライバシー性も確保しました。キャットステップやキャットウォーク、階段を活かした遊び場など、猫の行動特性に寄り添った工夫が随所に施されています。斜めに架かる特徴的な小屋組みとともに、人と猫の日常を豊かにつなぐ住まいとなっています。
なごみキッチン 海いろ
株式会社 SPAZIO建築設計事務所
遠く仙台港を望む小高い丘の上に建つ、夫婦のための終の棲家です。牧歌的な風景に包まれた敷地に、穏やかで心豊かな暮らしを育むコンパクトな住まいが計画されました。限られた面積の中でも快適性を高めるため、諸室の配置や動線を丁寧に整理し、行き止まりのない回遊性のあるプランを採用。日々の移動を自然で心地よいものにしながら、暮らしにゆとりと広がりをもたらしています。風景とともに静かに歳月を重ねる、上質な住まいです。
住み慣れた住まいをより良く・より快適に|愛でる家
株式会社 山本嘉寛建築設計事務所
奈良市北部に建つ築約40年の数寄屋風住宅のリノベーションです。耐震補強と断熱改修を行い、天井裏を活用して明るく開放的な居間を創出しました。和室は茶室へと再構成し、用途別の十分な収納を整備しています。既存の意匠を生かしながら、趣味の美術や骨董、庭を楽しめる環境を整え、将来にわたり快適に暮らせる住まいへと再生しました。
囲炉裏のある趣味満載の家
設計事務所アーキプレイス
南北に長い段差のある変形敷地に建つ、ご夫婦の趣味を生かした終の棲家です。高度斜線に応えるよう3つのボリュームを連ね、端正な勾配屋根が印象的な外観を形づくっています。内部は掘り炬燵の囲炉裏を備えた和室を中心に、吹抜けやスキップフロアによって諸室やバルコニーが緩やかにつながる構成です。耐震等級3とHEAT20 G2レベルの高断熱・高気密性能を備え、開放感と快適性を両立。趣味を楽しみながら、これからの暮らしを豊かに育む住まいとなっています。
福島の家
Abax Architects
大阪市福島区に建つ都市型住宅です。前面道路も狭く、三方を高層建物に囲まれた厳しい環境の中で、「終の住処」としてホームエレベーターを備えた住まいを計画しました。当初はリフォームの検討から始まりましたが、検査済証の問題により新築へと転換しています。外壁にはケイミュー社のソリドを採用し、経年変化を楽しめる素材感を重視しました。バルコニーの笠木や軒下の押さえにはリン酸処理鉄板を用い、ディテールまで統一感のある都市的な外観を実現しています。
nest 柏市の中庭のある家
e do design 一級建築士事務所
都内から奥様のご実家近くへ移住したご夫妻のための、終の棲家となる住まいです。プライバシーを守りながら自然を感じられる中庭を中心に、採光や通風、耐震性、断熱性などの性能を丁寧に計画。中庭はLDKや動物たちの居場所とつながり、四季の移ろいや家族の時間を豊かに受け止めます。インコやフクロウとの暮らし、将来の在宅ワークにも寄り添う、安心と快適さに包まれた「nest(巣)」のような住まいです。
校舎裏の家
an Archi-Lab. 一級建築士事務所
母娘二人が暮らすための、長年住み続けた実家の建替え計画です。南側に小学校校舎が迫る19坪の狭小地という厳しい条件の中、敷地南側に小庭と濡れ縁を設け、光や風、奥行き感を住まいへ取り込みました。内部には、プライバシーや開放性に応じた複数の居場所を配置し、光が家全体を巡る構成を実現。周辺環境と丁寧に向き合いながら、限られた面積の中に豊かな居住性を育んだ住まいです。「早く帰りたい家」という言葉が、その心地よさを物語っています。
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