Abax Architects
らせん階段のある家|設計事務所による注文住宅実例12選|デザインと機能の両立
著者:クラスキ編集部
らせん階段は、その造形的な美しさから住まいのシンボルとなり得る建築要素のひとつです。一方で、設計においては昇降のしやすさや安全性、素材の選定、構造との関係、建築基準法上の寸法規定など、デザインと機能を両立させるための丁寧な検討が求められます。素材によって生まれる表情は大きく異なり、空間全体のトーンとの調和も重要な視点です。吹き抜けと組み合わせることで光が螺旋に沿って落ちる演出が生まれたり、コンパクトな空間での面積効率に優れる側面もあります。デザインの意図と生活の使いやすさを丁寧に融合しながら、らせん階段が住まいの個性を高めた事例を紹介します。
西岡本のガレージハウス
株式会社 イン・エクスデザイン
神戸の山手に建つこの住まいは、海から市街地へと広がる眺望と愛車を同時に楽しめる、ほぼ平屋で完結する暮らしを提案しています。リビングダイニングを景色とガレージの間に配置し、主寝室や水まわりを機能的につなげた伸びやかな構成です。螺旋階段を包む吹き抜けのハイサイドライトからは柔らかな光が住まいの奥まで届き、明るさと開放感を創出。前庭やフロントコートを巧みに設けることで、プライバシーと防犯性を確保しながら、風が抜ける心地よい住環境を実現しています。
truth
*studioLOOP建築設計事務所
館林市の間口10m、奥行50mの細長い敷地に、川沿いを流れる風を生かして夏の暑さを和らげる住まいを計画しました。東側には大開口と深い軒のデッキを設け、風を通しながら日差しを遮り、生活の場を外へ広げています。西側には水回りとプライベートデッキを配し、ドライエリアが居室に光と風を届けます。露天風呂も備え、同じ空間にいながら自由な距離感で過ごせる住まいです。
軽井沢の家
暮らしの醸造所
軽井沢の静かな別荘地に建つ、定年後の夫婦と愛猫のための住まいです。小川のせせらぎや木々の揺らぎが感じられる豊かな自然環境に寄り添い、建築が風景を主張しすぎないよう慎ましく計画されました。橋を渡りながら玄関へと向かうアプローチは、景色の変化を楽しむ体験そのものとなっています。窓から望む四季折々の風景や光と影の移ろいが、日々の暮らしに静かな感動をもたらす住まいです。
sha-la つくばの家
e do design 一級建築士事務所
つくば市、洞峰公園近くの住宅街に建つ、30坪の敷地に計画した家族の住まいです。限られた敷地の中で、ガレージと庭を両立し、光や視線を巧みに導くために取り入れたのが「斜め」のライン。外観に奥行きと個性を与える2本の斜め壁と、家の中心を貫くらせん階段が、空間に豊かな広がりを生み出しています。トップライトから光を届け、家族の気配をつなぐ階段を軸に、暮らしが穏やかに広がる、清々しく柔らかな住まいです。
風のカタチ
小島光晴建築設計事務所
日本有数の猛暑地として知られる群馬県伊勢崎市に建つ住まいです。エアコンに頼らず快適に暮らしたいという要望に応え、日本の伝統的な住まいの知恵を現代的に再解釈しました。風の流れや地熱、季節ごとの日射を丁寧に読み解き、自然の力を活かした環境を構築。さらに、天井の勾配や床の段差、壁の高さによって視線を巧みにコントロールし、開放感とプライバシーを両立しています。完成から三度の夏を経た今もエアコンを設置せず、季節の移ろいを感じながら心地よく暮らせる住まいとなっています。
北区の家
Abax Architects
オフィスビルを住宅へとコンバージョンした住まいです。敷地の向かいにある寺院の景観をリビングからの借景として取り込み、日常に豊かな広がりをもたらしています。一方で窓際では墓地や電線が視界に入るため、間にコンサバトリーを設けて視線をやわらかく受け止め、外部環境との距離を調整しています。デザインセンスに優れた施主と共に丁寧に作り上げた、上質な住空間です。
U邸
SUR都市建築事務所
2017日本エコハウス大賞優秀賞・会場賞を受賞した、池袋近くの都市型3階建てゼロエネ住宅です。変形敷地の余白を生かして多様な外部空間を内部に取り込み、シンプルな矩形平面に変化と奥行きを与えています。SII(環境共生イニシアティブ)認定のZEHで、全館をゼロエネルギーで365日快適に保てます。
八潮のガレージハウス
ことこと設計室
三方向を隣家に囲まれた住宅地に建つ、5人家族のための住まいです。プライバシーの確保と開放感の両立をテーマに、1階にはバイクガレージを備えたコンクリート打放しの趣味空間を、2階には木の温もりに包まれた大らかなLDKを配置しました。中央の螺旋階段が空間を立体的につなぎ、トップライトから降り注ぐ光が住まい全体に広がりをもたらします。道路側に開口を設けない構成でありながら、素材や光の扱いを丁寧に積み重ねることで、明るく伸びやかな住環境を実現しています。
東雪谷の家
株式会社 中村高淑建築設計事務所
呑川沿いの約9坪の敷地に建つ、地下を含む4層・延床21坪の狭小住宅です。両親が暮らした土地への思いを受け継ぎ、狭さを楽しむ住まいを目指しました。厳しい斜線制限には、機能ごとに分節したスキップフロアで対応しています。レベル差と螺旋階段が空間に豊かな変化を与え、独特の屋根形状が印象的な、静謐で凛とした佇まいをつくり出しています。
富士の家
佐賀高橋設計室
ビルトインガレージやペット室、オープンなキッチンに加え、富士山を望むデッキテラスを備えた、住む人の夢をかたちにした住まいです。キッチンからパントリー、バックヤード、洗濯室へとダイレクトにつながる動線により、ダイニングを介さずに家事を効率的に行える計画としています。暮らしの楽しさと機能性が両立した住宅です。
緑あふれるアトリエのある家
設計事務所アーキプレイス
都内の住宅街にありながら、南側に豊かな緑が広がる敷地に建つ、デザイナー夫妻のためのアトリエ併設住宅です。1階には、陶芸家ルーシー・リーのアトリエを思わせる端正な陶芸空間と、ガーデニングを楽しむ庭を配置。2階はLDKを中心とした生活の場とし、吹抜けを介した回遊動線によってアトリエとのつながりを深めています。緑へと開かれたデッキテラスや螺旋階段が内外を緩やかに結び、創作と暮らしが自然に交差する住まいとなっています。
SAKURAの家
井上久実設計室
借景の桜を楽しむことをテーマに計画された住まいです。主な生活空間を2階に配置し、リビングを覆うルーバーによって外部からの視線を抑えながら、桜の景色を美しく切り取っています。ルーバーの角度は桜が最も映えるよう調整されており、日射も効果的に遮ることで、直射日光の入りにくい快適な室内環境を実現しました。
-
料理好きの家|間取り・部屋別実例の紹介|料理時間を暮らしの主役に心地よい日常のかたち2025-10-13|クラスキ編集部 -
おしゃれなアプローチ|家づくりのポイント|帰宅を気持ちよくする玄関までの道2025-10-20|クラスキ編集部 -
防音室のある家|家づくりのポイント|遮音性能と快適性を満たす設計のバランス2026-03-02|クラスキ編集部 -
土間のある家|間取り・部屋別実例の紹介|暮らしの幅を広げる、外と内をゆるやかにつなぐ住まいの余白2025-10-13|クラスキ編集部 -
和モダンな家|設計事務所の紹介|日本の美意識を現代に継ぐ家2026-05-11|クラスキ編集部 -
自然と暮らす家|家づくりのポイント|樹木と水景を活かした四季折々の空間表現2026-03-02|クラスキ編集部