ジュウニミリ建築設計事務所
土間リビング|設計事務所による注文住宅9選|暮らしの中心に大らかな土間
著者:クラスキ編集部
土間をリビングと一体的に構成する「土間リビング」は、日本の伝統的な住まいの知恵を現代の生活に再解釈した、豊かな空間のあり方のひとつです。屋外から直接つながる大らかな土間は、靴のまま荷物を広げられる作業の場、アウトドアの道具や自転車を持ち込める収納の場、来客を気軽に迎えるサードプレイス的な役割など、暮らしの多様なシーンを受け止めます。モルタルや石など仕上げ素材の選定、リビングとの段差や境界の設け方、採光と換気の計画が、土間空間の使い心地を大きく左右します。設計事務所は施主の生活スタイルに合わせて土間の広さや位置を検討し、暮らしの中心に大らかな余白を生む住まいを提案します。
陶芸家の家
根岸達己建築室
富士山麓の森に隣接する敷地に計画された、4人家族のための住まいです。陶芸家のご主人とイラストレーターの奥様の創作拠点でもあり、森の風景を暮らしに取り込むことがテーマとなっています。リビングは森へ大きく開いた吹抜け空間とし、黒い土間が外部のスコリアと呼応しながら内外の境界を曖昧にしています。建物は高さを抑え、森に静かに寄り添うように佇んでいます。
大屋根の下に集う暮らし
株式会社 MuFF
丹波篠山の豊かな自然に囲まれた里山に建つ住まいです。山並みや雑木林を望む恵まれた環境の中で、建築と自然が穏やかに溶け合うあり方を追求しました。土の塊のような三つのボリュームを配置し、その間に生まれた空間を自然へ開かれたリビングとして計画。囲炉裏や薪ストーブを囲みながら、人と人が集い、火を眺め、季節の移ろいを感じる時間が流れます。自然との深い関係性を暮らしの中心に据えた、原風景を思わせる住まいです。
築128年の古民家改修
充総合計画一級建築士事務所
明治30年築の古民家に併設された築128年の蔵を、快適な住まいへと再生したリノベーションです。損傷した梁や傾いた基礎を補強し、重く開閉が困難だった建具も再利用しながら修復しました。断熱・気密性能を高めることで、夏は涼しく冬は暖かい住環境を実現。キッチン天板や階段、カウンターには既存の床材を再活用し、建物の記憶を継承しています。壁や天井の仕上げの一部は住まい手自らがDIYで施工し、歴史と愛着を感じられる住まいとなりました。
Hillside house
株式会社 ファーイースト・デザイン・ラボ
多摩丘陵の斜面に広がる住宅地に建つ住まいです。道路より半層下がった敷地条件を生かし、道路レベルと敷地レベルに2層のフロアを設け、それらをスキップさせてつなぐことで、約2.5層分の高さをもつ開放的な空間を実現しました。各フロアからは街のパノラマが広がり、上階からは空を感じる眺望を楽しめます。道路から半層下がった庭とつながるリビングは、プライバシーを保ちながらも伸びやかな空間となっています。
土間と回廊の家
ジュウニミリ建築設計事務所
愛知県長久手市に佇む、ギャラリーを内包したストイックな住まいです。建物の中心に据えられた中庭を手がかりに、日々の営みが美しく展開するプランです。1階の床には全面に土間コンクリート金鏝仕上げを採用し、外壁もモルタル金鏝仕上げに撥水剤塗布という、職人の手仕事の跡を残す湿式の簡素な素材で統一。余計な装飾を削ぎ落としたシンプルかつ静謐な空間が、住まい手の日常とアートをモダンに引き立てます。
ヨコとタテ
小島光晴建築設計事務所
田畑が広がる静かな環境に建つ、夫婦と子ども、犬1匹、猫2匹のための住まいです。設計では犬と猫も大切な住まい手と捉え、それぞれの習性に寄り添った空間を計画。犬のための平屋と猫のための2階建てを分けて設け、中庭越しに互いの気配を感じられる構成としています。高速道路や土手といった周辺環境も積極的に読み解き、独特の景観を暮らしに取り込みました。動物と人、それぞれの心地よさを追求することで、自然や風景との新たな関係を育む住まいとなっています。
ドマーノハウス
祐成大秀建築設計事務所
養老山脈の麓、緩やかな傾斜地に建つ、キャンプを愛する家族のための住まいです。地形を活かしたスキップフロアにより、キッチン・ダイニングからリビング、土間リビングへと空間が緩やかにつながります。最も低い位置に設けた土間リビングは、玄関土間やデッキと連続し、屋内にいながらキャンプのような開放感を楽しめる場所に。中間階には子どもの勉強や遊びの場を設け、家族の気配を感じながら程よい距離を保てる住まいとしています。
相模原の家
内田雄介設計室
築約20年の戸建住宅を、3人家族のためにリノベーションした住まいです。美しい里山の風景に囲まれた環境の中で、既存住宅の確かな構造や趣を活かしながら、現代の暮らしに寄り添う空間へと再構築しました。部屋数を見直すことで生まれた「余白」が、空間同士や内と外を緩やかにつなぎ、新たな居場所を創出しています。新旧の時間と自然風景が心地よく溶け合う、家族の思い出を育む住まいです。
奥武蔵の家
望月建築アトリエ
埼玉県西部の市街地で、代々続く敷地に二世帯住宅への建替えの計画です。既存の庭は、大きな木々が茂り、街区の残された貴重な緑となっており、その庭の活用と世帯の距離感を配慮した計画です。藤棚を残すことを含め、玄関を一つとして他は完全分離する二世帯で、ビルトインガレージ二台分を設けています。西側の道路に玄関とガレージを配置し、ホールから各世帯に分かれます。各世帯は庭と繋がる屋根勾配を利用したリビングを中心に計画しています。外観は片流れの大屋根とし、軒や天井に西川材の無垢の桧板を用いています。
-
おしゃれな中庭|家づくりのポイント|光と風を呼び込むプライベート空間の実現2025-10-20|クラスキ編集部 -
おしゃれなアプローチ|家づくりのポイント|帰宅を気持ちよくする玄関までの道2025-10-20|クラスキ編集部 -
アウトドアリビング|設計事務所による注文住宅|内と外が溶け合う、もうひとつのリビング2026-05-13|クラスキ編集部 -
シアタールームのある家|設計事務所による注文住宅|映画の世界に浸る住まい2026-06-24|クラスキ編集部 -
シアタールームのある家|実例の紹介|映像と音響を快適に楽しむ2026-06-24|クラスキ編集部 -
おしゃれな和室|家づくりのポイント|伝統と現代的な生活を調和させる空間の活用2025-10-20|クラスキ編集部