井上久実設計室
平屋の家|設計事務所による注文住宅9選|地に足ついた豊かな暮らし
著者:クラスキ編集部
すべての生活空間が一つのフロアに収まる平屋は、階段のない動きやすさ、天井や屋根形状を活かした伸びやかな空間、庭との一体感など、二階建てとは異なる暮らしの豊かさを持っています。子育て中の家族から、将来のバリアフリーを見据えたシニア世代まで、様々なライフステージにわたって暮らしやすい形として注目されています。一方で、広い敷地面積が必要になること、プライバシーの確保や採光計画に工夫が求められることもあります。設計事務所は敷地の形状と周辺環境を丁寧に読み解きながら、平屋ならではの豊かさを最大限に引き出す住まいを提案します。
小高の離れ
株式会社 SPAZIO建築設計事務所
築30年の数寄屋門を備えた平屋住宅を、避難先から故郷へ戻る家族の新たな暮らしの拠点として再生したリノベーションです。和室中心だった間取りを見直し、廊下をなくして広々としたLDKを創出。既存の南庭園に向かって大きく開くことで、光や風、緑を存分に取り込む明るく心地よい空間へと生まれ変わりました。さらに庭との間にはデッキテラスを設け、内と外を緩やかにつなぐ多目的な居場所を形成。故郷の風景とともに、新しい日常を育む住まいです。
天水の家
zeal architects
有明海と雲仙岳を望む段々畑の中に建つ一戸建て住宅の計画です。豊かな自然景観の中で、周辺環境に寄り添いながら調和することを主題としています。段々畑の地形をなぞるように複数のボリュームを組み合わせ、眺望とプライバシーの両立を図っています。デッキテラスは内と外をつなぐ場として機能し、家族の日常と風景を緩やかに接続します。外装や内部には小国杉を用い、経年変化とともに景色へと溶け込む住まいとしています。
多治見の家
多田建築設計事務所
岐阜県多治見市に建つ、ご夫婦二人のための終の棲家です。築約60年のご実家をリノベーションし、美しい瓦屋根の佇ましさを活かしながら、気候に合わせた快適な住環境を実現しました。南側の広縁を土間空間へと再構成し、季節に応じて風や光を取り込める伸びやかな住まいとしています。将来の小料理屋開業も見据え、路地のようなアプローチや客間を計画。LDKから寝室、水回りまでを回遊できるワンルーム的な構成とし、温度差の少ない快適で穏やかな暮らしを叶えています。
光井戸のある家
ユウ建築設計室
市川市の住宅街に建つ、延床17坪の小さな平屋です。周囲を高い住宅に囲まれた厳しい採光条件のなか、住まいの中心に吹き抜けの「光井戸」を設けることで、自然光を室内の隅々まで届ける計画としました。高所窓から差し込む光が空間に明るさと広がりをもたらし、コンパクトながら伸びやかな住環境を実現しています。外観には焼杉と切妻屋根を採用し、街並みに穏やかに調和しながらも印象的な佇まいを創出。小さな平屋ならではの豊かさを丁寧に引き出した住まいです。
東浦の家
井上久実設計室
淡路島東浦の高台に建つ住宅です。大阪湾を望む敷地に、健康と快適さを重視して計画されました。東の眺望を活かしつつ、南北に長い敷地に沿って諸室を緩やかに雁行配置し、大屋根の下に高天井の空間を連続させています。床下から新鮮な空気を取り入れ、室内を循環させることで、家族の体質にも配慮した健やかな住環境を実現しています。
古き物を活かしつつ緑を見てモダンに暮らす
建築設計工房BO5
昭和40年頃に建てられた主屋の台所と食堂部分を改修し、新たにリビングを増築することで、現代的なLDKへと再構成したプロジェクトです。増築部分は庭へと張り出すように計画し、室内からは常に緑を感じられる構成としました。既存建物の記憶を活かしながら、外部の自然と緩やかにつながることで、日常に豊かな広がりをもたらす住まいへと再生しています。
ELL 〜美術館のように 白い空間が飾る平家〜
YIA イシウエヨシヒロ建築設計事務所
愛媛県西条市の豊かな自然環境に建つ、天井高3,950mmの平屋住宅です。当初は2階建てを希望していた施主に対し、吹抜けのような開放感を持つ平屋を提案。高い天井と南側からの採光、高窓による通風計画によって、伸びやかで心地よい住空間を実現しました。大屋根に包まれたアプローチの先には、中庭を望む玄関や自転車を飾るスペースを配置。濡れ縁が内外を緩やかにつなぎ、暮らしに豊かな広がりをもたらしています。高さが生み出すゆとりを丁寧に形にした住まいです。
傾斜地の小さな平屋
ジュウニミリ建築設計事務所
名古屋市守山区の雑木林に寄り添う傾斜地に建つ、12坪の小さな平屋です。高低差のある敷地の中腹にそっと置かれた正方形の建築は、「小さな中に大きさを包み込む」をテーマに計画されました。室内は仕切りを極力なくしたワンルームとし、暮らしや趣味、愛用の家具までを丁寧に取り込んだ自由度の高い空間です。開口は雑木林に向けて大きく開き、木々越しに移ろう光や風、季節の変化を感じながら過ごせます。自然と静かにつながる、豊かな住まいです。
バイクガレージのある家
芦田成人建築設計事務所
複数台のバイクと暮らすための、趣味と生活が心地よく共存する平屋の住まいです。バイクのメンテナンススペースと生活空間をつなぐアプローチは、南北に抜けるトンネル状の構成とし、風や街路樹の気配を感じられる場所に。深い軒に守られた外縁空間には、作業場と暮らしの場がゆるやかにつながっています。内部は建具によって自在に変化する柔軟な間取りとし、日本家屋のような可変性を備えた、趣味を楽しむための住まいです。
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