KASA ARCHITECTS 一級建築士事務所
自然と暮らす家|設計事務所による注文住宅9選|緑と土と風の中に住まう
著者:クラスキ編集部
自然の中に溶け込むように暮らしたいという願いは、家づくりの根本的な動機のひとつです。木々の緑、季節ごとに変わる光と風、土の感触。自然の豊かさを住まいの内側まで引き込むためには、敷地の地形や植生、日照・風向きを丁寧に読み解く設計の視点が欠かせません。建物の配置や開口部の方向を工夫することで、自然換気を促し、四季の変化を室内で感じられる住まいが実現します。設計事務所は敷地固有の自然環境を最大限に活かしながら、周辺の景観と調和し、長く自然と対話できる住まいを設計します。土地の力を引き出した事例を紹介します。
淡路島さくらの家
井上久実設計室
淡路島東海岸の生穂漁港近く、急坂先に計画されたスポーツ医学の医師の診療所兼住宅です。南に大阪湾、北に緑深い山を望む敷地で、住居・診療所・浴室の高さの異なる三つのボリュームそれぞれがリニアに伸びる縁側を介して繋がります。"縁側"は、暮らしの中で各ボリュームをつなぐ"動線"だけではなく、自然を感じる"ルーム"と位置付けました。縁側の外部面に可動式網メッシュを張り、蚊帳として虫の防御と通風、眺望確保を両立しています。
ひとつ屋根の下の二世帯住宅|葛城山麓の家
株式会社 山本嘉寛建築設計事務所
大和葛城山東面の裾野に建ち、シンプルな三角屋根を掲げた住宅です。ご夫婦とお母さま、猫2匹が暮らしており、居住部分は部分的に重なり合い、二世帯とも同居とも言えない距離感を保っています。ご夫婦側は1階LDKから大きな窓と本棚のある吹抜け階段で2階のランディング・寝室・水周りへとつながっています。お母さま側は1階に寝室と水周り、2階にコンパクトなLDKを配しています。窓外に田畑や葛城山の四季折々の風景が広がり、ゆっくりした時間が流れています。
ZUTOCHI 〜雑木林に住む〜
YIA イシウエヨシヒロ建築設計事務所
愛媛県松山市の郊外に建つ住宅で、敷地の裏は田んぼが広がる環境です。外観は落ち着いたキューブ型のシンプルなデザインです。プライバシーの高い三つの箱を敷地に散り散りに配置し、その隙間に緑豊かな雑木林を配し、ガラス屋根で区切られたLDKを設けています。LDKは他の居室より天井高を確保し、三方に緑を望める構成になっています。
古き物を活かしつつ緑を見てモダンに暮らす
建築設計工房BO5
昭和40年頃に建てられた主屋の台所と食堂を改修し、増築で新たなリビングを加えて新しいLDKを創出するプロジェクトです。増築は庭の一部に飛び出す形とし、リビングからは常に緑を感じられる空間になっています。
木立の中の家 - sawvi
佐賀高橋設計室
緑に囲まれた店舗併用住宅です。南側に山があり光が入りにくい敷地条件のため、光の取り入れ方と周囲の緑景の切り取り方を重視して設計しています。1階部分に麹にまつわる商品を扱う店舗を併設しています。
森のアトリエ
KASA ARCHITECTS 一級建築士事務所
北側に広がる国有林と、南側に浅間山の裾野を望む森の中にそっと置いたような建築です。1階には菓子工房、2階を住居とする職住一体の住まいです。豊かな自然の風景を身近に感じながら、ものづくりと暮らしがゆるやかに重なり合う住まいとなっています。
高尾の家
望月建築アトリエ
敷地は高尾山から流れる清流の山肌にあり、河に沿って続く道路からの敷地延長の土地です。約30段の階段を上がる敷地で南に高尾の山並み、北に神社と竹林を望むロケーションです。北側の調整区域に合わせて建物をくの字に曲げ、重心にリビングを置きダイニング・キッチン・個室を展開しています。断面は南傾斜に合わせた勾配屋根とし、LVL材の垂木をインテリアとする連続天井と床の段差で空間を区切り、住まいとしての心地良さを感じるようにしました。この家は下からの見上げるアプローチとなるため、屋根の軒先や軒天の納まりには、充分な配慮を試みました。
陶芸家の家
根岸達己建築室
静岡県の富士山麓の美しい森に隣接する家族4人の住宅です。森を取り込む計画で、リビングは森に向けた開口を持つ吹き抜け空間としています。床は黒の土間とし、森の黒い土のスコリアと連続させ内外の境界を曖昧にしました。外観は高さを抑えて森に寄り添うようにしています。
木と共に生きる家
りんごスタジオ
敷地は大宮駅約2kmの第一種低層住居専用地域。大宮公園一帯の景観誘導地区として風致地区に指定されているため、建ぺい率40%・敷地の1割を緑地とする条件で計画されています。正方形プランを北側に寄せ南側に庭と大開口を設け、私道延長上の庭で風と光、隣家のイチョウを借景として取り入れています。スキップフロアで床面積を補い、天井高のあるメインボリュームと低天井のサブボリュームを開放的に接続しています。県産材の西川杉を構造材・仕上材に活用することで、空間が小分けにされず、広がりを保ちながら統一感を持たせることができました。
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