根岸達己建築室
木製サッシ|設計事務所による注文住宅9選|温かみある素材感
著者:クラスキ編集部
窓は光・風・眺めを室内に取り込む開口部であると同時に、住まいの表情を大きく左右するデザイン要素でもあります。木製サッシはアルミや樹脂のサッシと比べ、温かみある素材感と優れた断熱性能を兼ね備え、北欧や欧米の住宅文化では長く使われてきた建材です。経年とともに深みを増す木の表情は、住まいに時間の豊かさをもたらします。一方で、定期的な塗装のメンテナンスが必要であることも理解した上で選択することが大切です。設計事務所は木製サッシの性能・デザイン・メンテナンス性を総合的に検討しながら、建物全体のコンセプトと調和する開口部を計画します。素材への誠実なこだわりが宿る住まいの事例を紹介します。
遠藤の家
暮らしの醸造所
四方を住宅に囲まれた敷地条件に応え、コの字型の中庭を中心に光と緑を取り込む住まいです。東庭の手法を用い、東からの光と南からの採光を確保しながら、延床26坪とは思えない開放感を実現しました。リビングとフラットにつながるデッキは、暮らしを外へと広げる心地よい居場所となっています。ヤマモミジやオリーブなどの木々が四季を彩り、家族が穏やかに時を重ねる住まいに仕上がりました。
LOLO 〜キッチン空間アイデア デザインコンテスト 最優秀賞〜
YIA イシウエヨシヒロ建築設計事務所
大きな中庭を中心に据えた、ロの字型の住まいです。二層分の壁に囲まれた中庭は外部からの視線を遮りながら、光や風を住まいの奥まで導きます。リビング・ダイニングは、緑豊かな外庭とデッキを備えた中庭に挟まれ、四季の変化を身近に感じられる贅沢な空間に。中庭を巡る回廊が日常の動線に豊かな景色をもたらし、暮らしに心地よいリズムを生み出します。バスコートや屋上デッキも備え、住まい全体で自然とつながる開放的な暮らしを実現しています。
中央の家
佐賀高橋設計室
狭小地に建つ木造3階建て住宅です。準防火地域という条件の中で、LDKには木製建具を採用し、素材感のある温かな空間を実現しています。水回りと個室を1階と3階に分散させることで、中間階に広がりのあるLDKを確保しています。螺旋階段が空間の中心に据えられ、コンパクトながらも豊かな広がりを感じる住まいです。
辻堂東海岸の家
多田建築設計事務所
湘南・鵠沼の海から徒歩5分の旗竿敷地に建つ、夫婦と子ども1人のための住まいです。当初は2階建ての計画でしたが、豊かな自然と心地よくつながる暮らしを優先し、小さな平屋として提案されました。南側には木製建具を大きく開放できるリビングを設け、南風を室内へ取り込む構成としています。クリの無垢材の床や十和田石の浴室など素材にこだわりつつ、仕上げを抑えてコストバランスを整えています。小上がりの畳や床下収納など、日常に多様な居場所を持つ住まいです。
Wind Leave
株式会社 ファーイースト・デザイン・ラボ
海と山を望む高台の斜面に建つ、多拠点生活を想定した住まいです。リモートワークの増加をきっかけに、仕事と休暇の両方を過ごせる新たな拠点として計画されました。集中できる書斎や打ち合わせができる空間に加え、家族や友人が滞在できる柔軟なスペースを備えています。建物は木などの自然素材を用い、風景に溶け込むよう配置。窓からの景色も用途に合わせて計画し、海や山の眺めとともにゆったりとした時間を過ごせる住まいとなっています。
稲城の家
内田雄介設計室
郊外の市街地に建つ、4人家族のための住まいです。隣家が迫る環境の中で、南側に設けた小さな庭と住空間を緩やかにつなぎ、光と緑を暮らしの中心へ取り込みました。フルオープンする木製窓によって内外が一体となり、リビングの窓辺には境界の曖昧な心地よい居場所が生まれています。漆喰壁に映る繊細な光のグラデーションや吹抜けの広がりが、住まいに豊かな表情と安心感をもたらす住まいです。
中庭のある家
根岸達己建築室
中庭を中心に計画された、自然とともに暮らす住まいです。家のどの場所にいてもシンボルツリーの姿を感じられるように設計され、窓越しに広がる緑が日々の暮らしに穏やかな彩りを添えます。見る場所によって異なる表情を見せる庭の風景は、季節や時間の移ろいとともに変化し、住まいに豊かな奥行きをもたらします。内と外が緩やかにつながる空間の中で、四季の気配を身近に感じながら過ごせる、静かで心地よい住まいです。
戸田の家
KASA ARCHITECTS 一級建築士事務所
埼玉県戸田市に建つ住宅です。工場や倉庫が立ち並び交通量の多い環境に配慮し、道路側には建物を閉じる構成としました。内部には中庭を設け、外部から距離を保ちながら光や風を取り込み、落ち着きのある住環境を生み出しています。周囲の環境と向き合いながら、内側に豊かな暮らしの場をつくり出した住まいです。
徳島の家 親世帯-通り土間がつなぐ二世帯住宅-
乗松得博設計事務所
住まい手との対話から生まれた「通り土間」を軸に、家族の暮らしを緩やかにつなぐ住まいです。子世帯や和室へと導く土間は、音や熱、光をやわらげながら、さまざまな生活シーンの緩衝帯となります。さらに軒や縁側、雪見障子が庭と居室との距離を細やかに調整。越屋根から差し込む朝・昼・夕の光が刻々と表情を変え、光を追うように一日が流れていきます。変化する光と緑、孫や曾孫との時間を穏やかに楽しむ住まいです。
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