井上久実設計室
モダンな家|設計事務所による注文住宅8選|現代建築の素直な表現
著者:クラスキ編集部
「モダン」という言葉は多様な解釈を持ちますが、住宅建築においては装飾を抑えた明快な形態、機能と美観の統合、構造の誠実な表現といった要素が共通して見られます。水平ラインを強調したデザイン、整然とした大開口、内外をつなぐフラットなデッキ、こうした特徴は、住まいに開放感と洗練されたたたずまいをもたらします。設計事務所は敷地の条件や施主のライフスタイルをふまえながら、モダン建築の本質的な美しさを現代の生活に根付く形で表現します。流行に左右されず、長く愛着を持って暮らせるモダンな住まいの事例を紹介します。
母屋と離れの家
望月建築アトリエ
多摩郊外で先代から地域の薬局を営まれている店舗併用住宅の建替えです。敷地は南北に広く、当初中庭型を検討しましたが、家相上の配慮で敷地を分け、母屋と店舗棟の2棟で設計を進めました。母屋は大きく軒の出た寄棟の平屋とし、店舗棟は切妻屋根でファサードをアクセントした軽快なデザインとしました。インテリアには自然素材を使いつつ清潔感と暖かみのある空間設計を心掛けました。
Circle House
吉デザイン設計事務所
茨城県つくば市に建つ「Circle House」は、高い白い外壁が敷地をぐるりと囲む三層のレイヤー構成により、街路からの視線を遮りながらも自然光を豊かに取り込む、二階建ての住宅です。最も低い位置の壁は1階周囲に外部空間を生み出し、二層目は2階バルコニーをやわらかく包み込み、最上部はフラットな屋根でシンプルにまとめられています。玄関側には黒塗りのレッドシダーがアクセントとして添えられ、内部はオークのフローリング、格子状に畳を配したラウンジ、そして木製フレームにモルタル仕上げを施したキッチンで構成されています。
独立した二世帯が集う家
設計事務所アーキプレイス
各世帯のプライバシーを尊重しつつ、穏やかに暮らせる二世帯住宅です。ホームエレベータを設け、親世帯を3階に、共働きの子世帯を1・2階に配置。通年で陽当たりと開放性に優れた南角に、それぞれのLDKを計画しました。適度な距離感を保ちながら快適に過ごせるとともに、外部空間に役割を持たせることで近隣との交流も促す住まいとなっています。
音楽と天体観測の家
ユウ建築設計室
四方を住宅に囲まれた路地上敷地に建つ防音室付住宅で、遮音性能はDr70相当です。ピアノとトランペット対応の防音室には反響を調整できる吸音パネルを設置しています。また、建物全体のデザインはさりげなく五線譜をモチーフとしています。2階に広めのバルコニーを配し、住宅密集地でも広い空を望めるようにしています。リビングは畳敷きの床生活仕様で、ビビッドな水色をアクセントに取り入れつつ、レトロとモダンが合わさったような雰囲気となっています。
komh
「ha」hosaka hironobu architect associate
間口が狭く奥行きの長い、近隣商業地域と第1種住居地域が混在する敷地に建つ住宅です。内部に光を取り入れるため、2つの吹き抜けを設け、それぞれ南に開いた大開口を設計しています。内外を白で統一し、2つの吹き抜けを横断するスケルトンの鉄骨階段を配置しています。
ことのは
小島光晴建築設計事務所
敷地は豊かな木々に囲まれた環境にあり、四枚の屋根を寄せ集めた重なりの下に生活空間をつくっています。屋根や壁の重なりに生まれる隙間が周辺の自然へ光や風をつなぐようにつくられています。
中央の家
佐賀高橋設計室
狭小地に建つ木造三階建て住宅です。準防火地域ですがLDKには木製建具を採用しています。水回りと個室を1階と3階に分散させLDKをできるだけ大きく取っています。螺旋階段が空間のアクセントになっています。
House K/S
吉原環建築設計
本リノベーションは三世代家族の住み継ぎに合わせ、欄間・長押・貫穴などの従来ディテールを残し、上部に旧家の間取りを保存しつつ、自由な平面へ改修しています。真鍮で新旧木部を継ぎ、客間をLDKの大広間とし、モジュールと可動障子でハレとケを分離可能な可変空間としています。
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