株式会社 イン・エクスデザイン
回遊動線|設計事務所による注文住宅9選|ぐるりとつながる、暮らしやすさの設計
著者:クラスキ編集部
回遊動線とは、住まいの中を一方通行ではなくぐるりと回れる動線計画のことで、間取りの自由度と暮らしやすさを高める設計手法のひとつです。キッチンを中心にパントリー・洗面・洗濯室をつなぐ家事動線の効率化、子どもが室内を走り回れる遊び場としての機能、複数の経路を持つことで風の通り道が生まれる通風計画など、回遊動線がもたらす恩恵は多岐にわたります。設計事務所は家族構成や一日の生活リズム、家事のスタイルを丁寧に把握しながら、動きやすく、ストレスのない動線を空間のデザインと一体で設計します。毎日の暮らしが自然とスムーズに流れる住まいの事例を紹介します。
あきる野の家
望月建築アトリエ
敷地は郊外の市街地近くで、隣地に駐車場等がありプライバシーや騒音に配慮して設計しています。三角屋根をアクセントとする平屋の計画です。LDKは屋根なりに天井を高くした開放的な空間とし、リビングの一部に天井を低くした造付けソファのコーナーと出窓のベンチを設けています。ダイニングは広いデッキと庭へとつながり、オリジナルキッチンからパントリー、洗面室へと続く家事動線と、小さな和室と寝室が回遊する平面をしています。
吹抜けで家族が繋がる高性能住宅|袖ヶ浦・蔵波台の住まい
タイラヤスヒロ建築設計事務所
大きな吹抜けを平面・立体の中心に据え、吹抜けで人・日差し・空気が回遊する間取りとしています。1階南側をセットバックし、上部の2階吹抜けに面する通路が庇を兼ね、セットバック部はウッドデッキで武田作庭店の植栽と繋がる外部空間としています。耐震等級3(許容応力度設計)、UA値0.47W/㎡K、長期優良住宅、気密C値0.30とし、通路は水平構面として耐震に寄与しています。外観は平入の切妻形状で軒を大きく出す屋根形状としています。
多治見の家
多田建築設計事務所
岐阜県多治見市で築約60年の実家をリノベーションした平屋住宅です。瓦屋根のプロポーションを生かし、南側の広縁を土間化して冬は居住域を小さくし、夏は土間まで開放して通風するプランにしました。玄関から路地空間を設けて客間と化粧室へ直接アプローチできる動線となっています。LDK・寝室・浴室・トイレを回遊させ建具で仕切るワンルーム構成で各部屋間の温度均一化を図っています。
土間と回廊の家
ジュウニミリ建築設計事務所
愛知県長久手市のギャラリーのある住宅です。家の中心に配置した中庭に沿って日々の生活が展開しています。1階の床はほぼ全て土間コンクリート金鏝仕上げで、外壁はモルタル金鏝仕上げに撥水剤を塗布し、手仕事の跡が残る湿式の簡素な素材を選択しています。
カーライフを楽しむ住まい
建築設計工房BO5
広々とした敷地に、子世帯と親世帯が住まう2世帯住宅と車を趣味とするご主人のためのガレージ棟が計画されています。外装は外壁サンプルを収集し、施主と共に選定しています。
秋川の家
ことこと設計室
敷地は秋川丘陵の傾斜地で豊かな自然を望む立地です。芝生張りの中庭を敷地中央に据え、LDKや寝室など主な居住スペースとなる母屋と、水廻り・ガレージを含む離れで挟む構成です。LDK中央に長さ5mのシンク埋込のダイニングテーブルを配置し回遊性のあるプランとしています。内装は造り込み過ぎない仕上げで生活を通じてカスタマイズできる余白を残しています。外構・植栽の多くは施主工事で行われ、完成後数年で中庭の芝や草花、自作の外流し台が整っています。
鵜沼の家
後藤耕太建築工房
濃尾平野の北端、山地へと切り替わる高低差のある敷地に建つ建築家の自邸です。正方形の平面を45度振ることで、主要道路や隣家からの視線を避けながら開放感とプライバシーを両立しました。敷地の高低差を活かし、2階を主な生活空間として計画。コンクリートと木による混構造とし、素材そのものの質感を生かしています。ダイニングを中心に回遊性のある暮らしを実現し、無垢材や真鍮、石など経年変化を楽しめる素材を採用。南に広がる田園風景と調和しながら、時とともに風景に馴染む住まいを目指しました。
都幾川縁りのハイブリッドハウス
H₂O設計室
都心から50km圏、埼玉県都幾川北岸の約220坪の敷地に建つ鉄・木・ガラスのハイブリッド構造のガラスハウスです。眼前に都幾川が流れ秩父山系を背景とする環境に接しています。2階の居住階は回遊式の動線を持ち、一つ屋根の下で一体の温熱環境と光の取り込みを図っています。外壁に開閉機能がないため、2階床から張り出した水平ルーバー状の開閉機構と重力換気により、屋根トップの強制換気装置から排気する換気システムを備えています。
片瀬海岸の家
暮らしの醸造所
古き良き湘南の面影が残る住宅地に建つ、夫婦二人のための建て替え住宅です。長年親しまれてきた風景や記憶を大切にしながら、既存樹木を活かし、この土地にふさわしい佇まいを追求しました。周辺環境との調和を意識した外壁の色彩や、成長する植栽によって育まれる緑の景観が、住まいに豊かな表情を与えます。地域の記憶を未来へつなぐ、静かで品のある住まいです。
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